The Art of Baseball

ベースボールの芸術

野球帽(キャップ)の歴史

 

街中でよく見かける野球帽は、野球場での日除けとして始まりました。柔らかいキャップと硬いバイザーで構成され、プラスチックやベルクロ、ゴムバンドで後頭部の長さを調節できるのが特徴です。19世紀後半に流行したツバのある帽子から派生したものです。初期の野球帽は、ウールに革のツバをつけたもので、19世紀半ばから後半にかけて、野球選手だけがかぶっていました。 

20世紀に入ると野球帽はフィールドを離れ、日常の装身具として使われるようになりました。現在の野球帽は、チームを応援するため、ファッションステートメントとして、あるいはメッセージを伝えるために着用されています。 

野球の歴史についてですが、このスポーツは1800年頃にアメリカで発明され、1876年にナショナルリーグが設立されましたが、初期の野球チームは標準的な帽子をかぶっていませんでした。選手たちは、日差しが目に入らないように、さまざまな種類のツバ付きの帽子でも自由に被っていたのです。多くの選手は麦わらの帽子を好みました。19世紀後半に出版されたガイド本には、ソフト帽やハード帽など、さまざまな種類の帽子が紹介されています。 

現在のような帽子の形になったのは、19世紀末頃からです。1890年代には空気穴が追加され、1901年にはデトロイト・タイガースがオレンジ色の虎を描いたロゴをキャップ正面に初めて配し、1903年にはバイザーにステッチを入れました。1920年代から1930年代にかけてバイザーも硬くなり、1940年代に前部がより垂直になってキャップ正面が看板となり、今日のキャップスタイルとなったそうです。